そのグスマンさんのトレーニングということで、どのような内容かと不安でしたが、いざトレーニングが始まるとステップワーク・ディフェンスを重視したものでした。そしてステップワーク・ディフェンスからの攻撃(コンビネーション)、さらにディフェンスという流れで進みました。
また、それらを応用したミット打ち、グローブをはめブロッキングからのコンビネーションブローを元世界チャンピオンから直接教えて頂くとうい大変中身の濃い貴重なものでした。
また、グリーソンズジムの練習生や選手は、国籍なども関係なく私に簡単な挨拶や会釈をしてくれるようにもなり、ボクシングという共通の目標で通じ合えるようになっているとも思いました。
トレーニング中、ジムの年輩トレーナーから『No English, No Spanish, No Japanese, Talk boxing 』(ボクシングで話をしろ)と話されたことが、印象的です。言葉が話せるに越したことはないのですが、ボクシングのトレーニングをしつつ、相手の言いたいことを少しずつ理解できるのではないかとも思いました。
今回のトレーニングセミナーは、本当に充実した3日間でした。心からそう思います。
また、ここに帰ってきたいと思っています。それほど魅力的なグスマントレーナーとボクシングジムでした。
★佐野総一郎 2016年5月6日
『編集後記』 グリーソンズ・ジムに向かう前、後ろに見えるブルックリンブリッジをロードワークで軽く10分で渡りきり「最高でしたね」と満面の微笑みを見せた『長崎のジョー』こと佐野総一郎氏。
NYには、このようにボクサーにとっては地道で辛い、ロードワークでも楽しみを見出すことができるロケーションが多いことも、ポイントの一つ。
グリーソンズジムに来たら、ブルックリンブリッジを渡りきるロードワークで最高の気分に浸ってほしい。
New York Style Boxingは佐野氏に出会って、逆にそのボクシングに対する真摯な姿勢に感銘を受けた。彼はこの後、プロデビュー戦を経て、数ヶ月後にグリーソンズに戻ってきた。常連リピーターの一人でもある。
VIDEO
佐野氏とグスマンの練習映像をご紹介しよう。 プロボクサーの佐野だが、普段使わない筋肉を鍛えるため、最終日には体がバリバリに張ってしまっていた。
この日徹底して叩き込まれたのはディフェンス。たとえ攻撃している最中でも、同時に、最小限の動きで最大の防御を身につけること。世界2階級制覇のグスマン。日本では決して学ぶことができない、秘伝のボクシングを佐野は堪能して最終日を終えた。